村山大介陶芸研究所

ヘアドネーションやってみた

今年の夏前ごろ「髪の毛を寄付する活動があるらしいよ」

私の伸ばしっぱなしの髪の毛を見て何気なく声を掛けてくれた方がいました。

なんじゃそれ?ってことで調べてみると、癌などの病気やいろいろな事情で髪の毛を失った子供達に髪の毛で医療用ウィッグを作って提供する活動がある事を知りました。その活動をNPO法人Japan Hair Donation & Charityが行っている「ヘアドネーション」といいます。

カラードネーション」では、31㎝以上の髪の毛であれば癖っ毛や白髪、パーマやカラーリングなどを施した髪の毛でも寄付でき、老若男女、国籍年齢問わずに誰でも参加可能。伸びた髪の毛は切って捨ててしまうのが常だったけれどこれなら私にもできるかも!ってことでやってみることにしました。

まずは髪の毛の長さが31㎝以上あるかってことでしたが、3年間伸ばしっぱなしの私の髪の毛は毛先がパサついていてさすがに寄付するには忍びない感がたっぷり。念のためさらに伸ばし続ける事にしました。いずれウィッグになってどなたかの物になるかと思えば、かつていっそ切り捨ててやろうかと思っていた髪の毛達が使命を帯びた隊員のように思えてきて夏の暑さや洗髪の面倒臭さも許せるように、秋になって抜け毛が増え始めた頃このままだと毛が少なくなって勿体ない!切る!

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髪の毛の寄付のやり方は、自分で切るか行き付けの美容院にお願いして切ってもらい自分でボランティア団体に送るか、ヘアドネーション賛同美容室で切ってもらうかがあります。私は自分で切るほど器用ではないので賛同美容室で切ってもらうことに。賛同美容室は「ヘアドネーション」のホームページに全国の賛同美容室が紹介されており最寄りのお店を探す事ができます。どうせ都会にしか賛同美容室なんて無いんだろうと思いきや私が住んでいる新潟県十日町市にも1件だけ「理容からさわ」さんが実施してました!ラッキー近い!

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早速連絡して髪の毛を見てもらう事に。「長さも充分!髪の量もこれまで寄付した中で一番多い!」と言ってくれて一安心。実は私、髪の量では誰にも負けない自信があるのです。今まで髪の量で苦戦する事はあっても役に立った事はないのでなんだかうれし恥ずかしです。そして、一番気にしていた毛先のダメージ部分もそのまま残して寄付する事になりました。結果、31㎝以上あれば良いのですが40㎝位の髪の毛が取れました。内心、そんな事ならベッキ―に先を越される前にもっと早く切ればよかったと思ってしまいました。そして、この度ここまで伸ばして発見したのは私は伸びると緩いウエーブヘアになる事。この微妙にうねった癖っ毛もウィッグを作る際に髪質を整えたり、あえて癖っ毛を活かしたりと要望に合わせて使うみたいです。

「理容からさわ」さんのお話を伺っていると、寄付する髪の中にはどうしても短いものも交じっていたり実際ウイッグに使えない毛もあるみたいなのですが、そういった髪の毛もウィッグの制作費に当てるため転売されてカラーリングのテストピースなどに活用されるみたいです。今回、寄付した私の髪の毛も実際にウィッグになり子ども達の手に渡るかもしれないし、はたまた別の何かに活用されるかもしれないけれど何にしても、もともと捨てられる運命だったものなので使ってもらえれば充分だと思います。

「ヘアドネーション」をやってみて、髪の毛をウィッグにするとなるとすごく美しい髪質じゃないと受け取ってもらえないのでは?と思ってしまいますが31㎝以上あれば誰でもできます。髪の毛は放っておけば自然に伸びるもの、私のように面倒臭がりには気の合うボランティアだと感じました。人毛のウィッグは仕上がりも自然でセットもしやすく希望者が多いのに数が足りない状況らしく、日本ではまだ始まって間が無いボランティア。髪を切りたい方が気軽に寄付に参加できるように多くの美容室や理容室で対応してくれる所がもっと増えていってもらえると有難いです。これから一年間ぐらいは短い髪形を楽しむつもり、その後はまた数年掛けて「ヘアドネーション」に向けて伸ばしていこうと思う今日この頃です。